台北霞海城隍廟,霞海城隍廟,霞海月老,霞海城隍廟月下老人

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  1856年創建、150年余りの歴史を持つ台北霞海城隍廟。かつて、大稲埕と呼ばれていた場所にあります。大稲埕の港は、台北の産業発展の拠点として重要な役割を果たしてきました。霞海城隍爺は住民の無事息災と商売繁盛を見守っています。現在は良縁と仕事運を求める若者も多く参拝に訪れるようになりました。霞海城隍爺の生誕祭「五月十三迎城隍」(台北市無形文化財)のパレードは、毎年大勢の見物客で賑わいます。






  中国古代神話では都市の城壁の濠の守護神を「城隍」と呼びます。後に、雨乞い、無事息災、国家安泰、死後の世界を管理する役割も担うようになりました。陰陽両界を支配し、善事を勧め悪事を懲らしめる公平で率直な城隍対する人々の信仰はとても篤いものです。城隍はかつてこの地で、善行を積み、弱者を救済し福をもたらした役人の生まれ変わりとも言われています。




  中国福建省泉州府同安の守護神だった霞海城隍爺。祀られていた廟が「霞」城ともいう下店郷に位置し、隣に臨「海」門があったため、台湾で「霞海」城隍と名付けられました。
1821年、城隍爺は同安の住民と共に台湾海峡を渡って、水運貿易で栄える艋舺(萬華)の八甲庄に着きました。1853年、艋舺八甲庄で利益を巡って抗争「頂下郊拼」が発生します。抗争に敗れた同安出身者は城隍爺を抱え、未開発の大稲埕(稲を干す広場)へ移り住みました。当初は陳金絨氏の「金同利糕餅店」で祀られていましたが、同安出身者が大稲埕に集まるにつれて、城隍爺の参拝に訪れる人も日を追って増えていきました。そこで、1856年、台南の副総兵官・蘇斐然氏が軍用地、林佑藻氏(同業組合の長)や陳浩然氏(陳金絨氏の息子)や信徒が資金を寄付。1859年に廟が完成しました。
廟の場所も建物の大きさも1859年のままです。風水の「鶏母穴」に廟があるため、大稲埕の店が商売繁盛し、万事が無事順調だと信じられているからです。母鶏が雛を守るが如く、城隍爺が大稲埕の住民をお守りしています。




 
 

 

 

 




1853年に艋舺八甲庄(剝皮寮の近く)で起きた抗争「頂下郊拼」の際、同安出身の若者38名が霞海城隍爺を守って大稲埕へ逃げました。彼らの武勇を称え、三十八義勇公(三十八名の英雄)として祀っています。ご利益は旅の安全と有形無形の敵を追い払うということです。



General Shi LangTaiwan Robin Hood - Liao Tian-ding


  1621年生まれ。鄭成功の抗清軍の将軍。城隍爺の故郷・霞城を1662年に開き、兵士の訓練を行ないました。故郷の町を開いた偉人です。

 


  1883年、台湾中部生まれ。日本統治時代、台湾人に対する不平等な扱いに不満を抱き日本政府に抵抗。富裕層が住む城隍廟のある大稲埕を拠点に金持ちから盗んだ金銭を貧しい者に分け与えていました。こうして、日本の高圧的な政策の下、台湾人の希望の星となり、「義賊」と呼ばれるようになりました。盗んだ金銭は城隍廟の神棚の下に隠し、翌日、貧乏人に配ったそうです。

 






  旧暦5月13日の城隍爺生誕祭は、毎年大勢の見物客で賑わいます。その昔、見物中の若い女性が相次いで熱中症で亡くなりました。美女を愛する城隍爺によって天に召されたのではないかと人々は噂しました。そこで、城隍爺に夫人を迎えることにし、1894年9月4日、城隍夫人の像が納められました。今も昔も「男は外、女は内」という考えがあります。大稲埕の女性は夫が出歩かず家庭を顧みるよう城隍夫人にお願いするようになりました。今は女性だけでなく、夫婦で幸福の靴を買い求め参拝する姿も見られます。

 







  日本統治時代、日本政府は台湾人に仏教を信仰させるために、旧暦7月26、27、28日に先祖の霊を供養する仏教行事「盂蘭盆」を始めました。こうして台湾ならではの仏教道教混合が始まりました。ご利益は知恵と心の平安を授かるということです。



 

 

 

 
 

1.本殿の隣で線香と金紙を購入、金紙とお供え物を台の上に置きます

 


2.線香3本に火をつけます

 


3.天公(天の神様)に参拝(自己紹介:名前、生年月日、住所 願い事を伝えてください)


4.城隍爺及び他の神様に参拝(自己紹介:名前、生年月日、住所 願い事を伝えてください)

 
 

 

 

 

5.義勇公に参拝 ご利益:敵を追い払う、物事が順調に運ぶ

 


6.城隍夫人に参拝 ご利益:夫婦・家庭円満

 


7.菩薩に参拝 ご利益:知恵と心の平安を授かる

 


8.香炉に線香を立ててから

 


9.平安茶をいただきます

 


10.金紙を箱に入れます(廟がまとめて燃やします)

 

 

 

 

 

 

 
 


 開運祈願のために幸福の灯りを点灯します。
平安灯:開運招福 旅行安全 良縁成就
光明灯:学業成就 出世開運
財利灯:財運・金運上昇
元辰灯:健康祈願

これらの灯りは城隍爺のご加護をいただいています。

 



 大稲埕の女性が参拝する城隍夫人は家庭円満の神様として知られています。女性の神様ならではのご利益で、夫が出歩かず早く帰宅し、一家団欒が叶います。「幸福鞋」(幸せの靴)は、お礼参りの女性が供えた刺繍の靴がきっかけで生まれました。城隍夫人の「幸福鞋」は家内安全と夫婦円満のお守りです。お求めになった靴はタンスかベッドサイドの引き出しに入れます。夫の心が出て行かないように、つま先を内側に向けて置きます。参拝時に香炉のところで回すとご利益が上がります。昔、この靴には「夫を御する」という意味があり、女性しか求めませんでしたが、今は、夫婦で買い求める姿がよく見られます。

 



 道教の廟に昔からある「平安符」(平安福袋)は、信徒が廟以外のところでも神様に守っていただくためのものです。城隍廟を参拝した際にいただいた平安福袋を常に身につけていれば、城隍爺のご加護があります。城隍廟とともに、信徒の心に安らぎを与えています。

 



 平安茶が初めて提供されたのは1996年2月の第1回「年貨大街」です。迪化街の春節前の風物詩「年貨大街」は台北市発展局と台湾大学建築及都市研究所、台北霞海城隍廟によって始められました。正月準備の買い出し客に温かい飲み物をと、期間中、通りの5ヶ所で毎日味を変えて提供しています。毎年、台北市長が訪問、陳水扁氏は「愛と価値がつまった蜜の味」、総統である馬英九氏は市長時代に訪れ「宗教と産業が織り成すおいしさ」と評しています。2週間の期間中22万杯以上の平安茶が提供されています。
平安茶の材料は迪化街の漢方薬店で扱うものばかりです。ナツメやクコ、洛神花(ハイビスカス)、菊の花、ケツメイシ(決明子:ハブ茶)、酸梅に月下老人に供えた砂糖を加えて煮出しています。廟では、毎日、ナツメとクコと砂糖で煮出した平安茶を参拝客に振舞っています。どれも、参拝客が良縁を求めてお供えしたものです。また、ナツメとクコは体の調子を整える効能があります。平安茶に無事息災と物事が順調に行く事、健康を願って提供されています。

 



 

 

 

 

 

 
 




 毎年旧暦12月24日に廟の神様の一部が天に戻り、玉皇大帝に世の中で見た善事悪事を報告します。廟ではお供え物を用意し、神様を天に送る儀式をします。神様を天に送った後は、廟では神様へのお伺いは受け付けていません。お伺いの再開は旧暦1月4日に神様を再び廟に迎え(接神)てからです。


 

 

 

 

 旧暦1月15日、1年で最初の満月の夜のことです。この日で正月行事が終わり本格的に新しい年が始まります。「上元節」とも呼ばれ、天官をお祀りします。天官は賑やかなことが好きなので、人々はランタンを手に華やかな雰囲気を演出します。城隍廟ではこの日、有名な切り絵職人による干支の提灯を参拝客に配ります。また、夜には懸賞クイズなどをして、この日を皆さんと祝います。

 





 幸福の灯りは年始または旧暦5月(城隍爺生誕祭)に点灯します。旧暦1月10日には点灯した信者のために一年の開運祈願と新年を祝って法会を行ないます。毎月旧暦10、20、29日の午前8時から12時までの法会では、点灯した信徒の無事息災を祈ります。一年間のご加護に感謝する法会は年末の旧暦12月15日に開かれます。





 




 城隍爺の生誕を祝って、台湾の伝統芸能「歌仔戯」(台湾オペラ)や「布袋戲」(台湾人形劇)などが上演されます。また、2008年は家將の信仰儀式、2009には獅子舞、2010年には太鼓演奏、2011年には建国百年を記念した大規模なパフォーマンスが行なわれました。期間中は毎日映画が上映されます








 
 

 

 

 


 城隍爺の誕生日である旧暦5月14日から18日までの5日間、信徒の無事息災を祈って法会を行ないます。

 



 旧暦7月は鬼月と呼ばれています。儀式は違いますが、ハローウィンのようなものです。この時期、人々は夜間の外出を避けます。廟では祖先を弔い、亡魂をあの世へと導くために、旧暦7月26日から28日までの3日間、于蘭盆超渡法会を行ないます。

 






 旧暦9月4日は城隍夫人の誕生日です。お菓子やアクセサリー、化粧品をお供えして女性たちが誕生日を祝います。幸福鞋を求めた人は、この日にお礼参りをします。その後、夫人が幸せな家庭を見守ってくださるように、香炉のところで幸福鞋を時計回りに3回回して新たなご利益をいただきます。